「フリーランス(だけじゃない)デザイナーの、仕事とくらしとこれからと」WCK Meeting vol.66 レポート

2018年12月7日(金)、角田綾佳さん(spicagraph)をお迎えして WCK Meeting vol.66「フリーランス(だけじゃない)デザイナーの、仕事とくらしとこれからと」 が開催されました。

平日の夜にも関わらずたくさんのお申し込みをいただき、会場は満席に。今回はじめてWCKの勉強会に参加してくださった方も多く、非常に活気のある回となりました。

デザインの秘密道具を大公開

セッション前半では、角田さんがデザインのお仕事をするときに心がけていることや、制作に役立つ「デザイナーの秘密道具」について教えていただきました。

原稿を受け取ったら…コミュニケーションのポイント

普段はディレクターさんを通じてウェブ制作のお仕事をされている角田さん。ワイヤーフレームや原稿を受け取ったら、まずは「ツッコミ」を入れて仕様や目的を確認するそうです。時折聞かれる「ワイヤーフレームに色がついただけ」問題も、この視点を取り入れることで解決しそうですね。


さらにヒアリングをするときは、次の3つのことに気をつけているそうです。

  • 尋問しない
  • 否定しない
  • 「どんなデザインにしますか?」を聞かない

デザイナー×ディレクター間に限らず、お互いの視点を尊重し、意見を持ち寄って認識を共有するために大切な心がけだと感じました。

実例で解説! デザイナーの秘密道具

続いては、角田さんが Twitter で「#デザイナーの秘密道具」として発信されているデザインのコツを、実例を交えて解説いただきました。

「ですます包丁」や「監督メガホン」などの秘密道具を使って、伝えたいことに最適な表現方法を見つけ出していく様子が分かりやすく、ノンデザイナーの方にも好評でした。ワイヤーフレームから実際のデザインが出来上がる過程を見ることができて、普段デザインをされている方にも発見と収穫があったようです。

角田さんの情報発信術

ブログ「デザイナーのイラストノート」や Twitter での発信をきっかけに角田さんのことを知った方も多いのではないでしょうか。セッションの後半では、そんな角田さんの情報発信についての考え方を教えていただきました。


デザインについての記事を書くときに、角田さんが想定している読者は「10年前のじぶん」だそうです。今の自分にとっては当たり前のことでも、10年前のじぶんには役立つはず、と。ご自身の経験がベースにあるからこそ、角田さんのコンテンツは多くの共感を呼ぶのだろうと思いました。

人の流れを読んでコンテンツの置き場を決める

2012年からブログを続けている角田さん。始めた頃と今とでは、SNSや各種サービスとの関係性が変化しているそうです。かつてはブログに書いた記事をSNSで拡散していたのが、最近ではSNSで反応が良かったものを深掘りして記事にされることが多いとのこと。

自分のコンテンツは自分のドメインに置くものと思いがちですが、いま聞いて欲しいことを発信するときは、Twitter や note などの人の流れがあるところに置く、と使い分けているそうです。

今回の登壇に合わせて記事を書いていただいた、Twitter のタイムラインで映える「漫画制作を発注するときに知っておくと良いこと」も教えてくださいました。

情報発信5つの心得

発信をするメリットは重々承知していても、角田さんのようにうまくいかない、続かない…という私たちのために、情報発信をするための5つのポイントを教えていただきました。

  • 苦労せずにできること
  • 発信はワールドワイドでなくていい
  • 恥をかくだけなら「やる」
  • 誠実であれ
  • 卑下しない

角田さんからの心強い教え、アンケートでも「心に響いたフレーズ」として挙げてくださる方がたくさんいました。

フリーランスの働き方

今回の勉強会では、夫婦ダブルフリーランスを実践されている角田さん家のお話や、12年ぶりに会社に属して働くことを決めた理由についてもお話いただきました。

個人事業主や共働き家庭が多く、就職口の少ない高知。家事育児の分担や家計の管理、不測の事態への備え方、良い環境で働ける会社員が最強!などなど、共感の頷きがあちこちで起こっていました。

これからのデザイナーとは?


最後に、これからの時代に求められるデザイナーの姿勢についてお話いただきました。

便利なツールやサービスの登場で誰でもデザインできるようになったのは、それだけデザインの領域が広がってきたということ。デザインの価値の多様化を否定したり対立しても仕方ありません。

「デザインが作るのはコミュニケーション」

そのデザインが目指すコミュニケーションにふさわしい選択を考え、自分だけの強みと弱みをもとに戦略を立てて進んでいこう、とメッセージをいただきました。

2018年のまとめにふさわしい充実の勉強会

「フリーランス(だけじゃない)デザイナーの、仕事とくらしとこれからと」というタイトルからも分かるように、デザインの話から情報発信の話、働き方や未来を考える話まで、盛りだくさんのセッションをしていただきました。2018年の締めくくりにふさわしい、大々々満足の勉強会となりました。

登壇いただいた角田さん、ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!


参加者プレゼント

参加者へのプレゼントとして、角田さんの近著2冊をいただきました。

写真撮影:中野玄(HOOP Design)、上野洋平(notch

ツイートまとめ

WCK Meeting vol.66「フリーランス(だけじゃない)デザイナーの、仕事とくらしとこれからと」|togetter

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クリエイターのための著作権セミナー

WCK Meeting vol.66 と同日の午後、同会場で「クリエイターのための著作権セミナー」が開催されました。
第1部では弁理士の城田晴栄先生に著作権の基礎知識をお話いただき、第2部では城田弁理士と角田さんによる質疑応答形式のトークセッションが行われました。

権利の話というと難しく感じがちですが、城田弁理士と角田さんのテンポの良い掛け合いと、参加者を交えた和やかな雰囲気で、著作権にまつわる制作現場の「あるある」を学ぶことができました。



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